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宇田川 豊; 更田 豊志*
Comprehensive Nuclear Materials, 2nd Edition, Vol.2, p.322 - 338, 2020/08
This article aims at providing a general outline of fuel behavior during a reactivity-initiated accident (RIA) postulated in light water reactors (LWRs) and at showing experimental data providing technical basis for the current RIA-related regulatory criteria in Japan.
橘 幸男; 澤畑 洋明; 伊与久 達夫; 中澤 利雄
Nuclear Engineering and Design, 233(1-3), p.89 - 101, 2004/10
被引用回数:10 パーセンタイル:55.72(Nuclear Science & Technology)高温工学試験研究炉(HTTR)の反応度制御設備は、制御棒系と後備停止系から構成される。通常運転時、反応度は、16対の制御棒で構成される制御棒系により制御される。何らかの原因で制御棒を挿入できない場合は、後備停止系により、中性子吸収材である炭化ほう素ペレットを炉心内に落下し、原子炉を停止する。制御棒の構造材として、Alloy800Hが採用されているが、HTTRでは、スクラム時に制御棒温度が最高約900Cに到達するため、新たに、設計基準及び材料強度基準を定めている。本論文は、制御棒の設計基準,材料強度基準及びこれらに基づく温度・応力解析結果並びに制御棒系と後備停止系に関する試験についてまとめたものである。(本論文は、HTTRに関するシリーズ投稿の一つである。)
角田 弘和*; 佐藤 理*; 岡嶋 成晃; 山根 剛; 飯島 進; 神戸 満*
Proceedings of International Congress on Advanced Nuclear Power Plants (ICAPP) (CD-ROM), 6 Pages, 2002/00
月面用高速炉RAPID-Lでは完全自動制御を達成するために、革新的な反応度制御システムLEM,LIM及びLRMを装荷する。これらのシステムでは、Li-6を液体吸収材として用いる。このLi-6は、高速炉ではこれまで吸収材として用いられたことがない。そこで、原研の高速炉臨界集合体(FCA)を用いてLi-6の反応度特性を調べた。実験では、濃縮ウランとステンレス鋼を用いてRAPID-Lの中性子スペクトルを模擬した炉心をFCAに構築し、95%濃縮Li試料を用いてLi-6の軸方向反応度価値分布を測定した。測定結果を、RAPID-L設計手法による計算結果と比較したところ、両者は良い一致を示した。この結果から、炉心設計手法に対するバイアス因子を求め、RAPID-Lに装荷するLEM及びLIMの本数を決定した。
稲垣 嘉之; 羽田 一彦; 西原 哲夫; 武田 哲明; 日野 竜太郎; 羽賀 勝洋
JAERI-Tech 97-050, 125 Pages, 1997/10
HTTRによる高温核熱利用の有効性の実証を目的として、天然ガスの水蒸気改質による水素製造システムの建設を計画している。本報告書は、炉外技術開発試験装置の運転制御系の構成と解析による試験装置の過渡特性について述べたものである。HTTR接続の水素製造システムでは、システムの起動・停止等の過渡時において、HTTRに外乱を与えない制御系及び運転シーケンスを構築することが重要であった。このことを考慮して、炉外技術開発試験装置では、運転モードを定格時運転モードと異常時運転モードに分類し、各々について運転シーケンスを設定した。定格時運転シーケンスは、HTTRと水素製造システムの起動から定格運転状態、停止に至るまでのものである。異常時運転シーケンスは、システム異常のために原料ガスの供給が停止する事故条件を模擬したもので、ヘリウムガスは蒸気発生器で受動的に冷却される場合である。この手順を動特性解析上で再現し、システムの過渡特性を調べた。その結果、設定した運転制御系は適切であることを確認した。
村尾 良夫; 落合 政昭
Eighth Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 2, p.1075 - 1085, 1997/00
運転・保守技術者の原子炉安全性に与える依存性を減らす為、原研において簡素化受動的安全炉概念(JPSR)を開発した。本概念においては、一次系に接続された系統と放射性物質を含む系統は全て、格納容器に格納された。本概念を専門家に評価してもらったところ、大きな技術的長所とともに、いくつかの経済的短所が指摘された。この短所を減らすため、概念の改良を行い、JPSR-II概念を開発した。この改良により、圧力容器の小型化、原子炉停止失敗の可能性の排除、受動的安全系、補機系の機器類の個数と容量の減少を達成した。本報告は、JPSR-II概念について述べるとともに、その長所について議論する。
橘 幸男; 塩沢 周策; 深倉 寿一*; 松本 富士男*; 荒木 隆夫*
Nucl. Eng. Des., 172(1-2), p.93 - 102, 1997/00
被引用回数:8 パーセンタイル:56.36(Nuclear Science & Technology)高温工学試験研究炉(HTTR)の制御棒の被覆管はスクラム時に、最高約900Cの高温となるため、HTTR制御棒に関する新たな高温構造設計指針及びその材料であるアロイ800Hに関する材料強度基準が必要とされた。そこで、米国機械学会(ASME)の高温構造設計指針であるCode Case N-47に基づき、高温構造設計指針を策定し、900C(一部1000C)までの材料強度基準を定めた。また、実機制御棒を対象とした温度解析及び応力解析を実施し、策定した指針に基づき強度評価を行った結果、制御棒の目標寿命である5年(スクラム回数50回に相当)を構造設計上の観点から満足することを示した。
山下 清信; 村田 勲; 新藤 隆一; 徳原 一実*; H.Werner*
Journal of Nuclear Science and Technology, 31(5), p.470 - 478, 1994/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)反射体制御棒の反応度価値の解析方法を検証するため、AVR動力プラントの高温および低温状態の制御棒価値の解析を行った。解析では、黒鉛突起部に挿入した制御棒の実効群定数を得るため、群定数を中性子束で重みずけする方法を使用した。制御棒価値は、高温工学試験研究炉(HTTR)用の核特性解析コードを用いて計算した。高温および低温状態の制御棒価値の実験値は、それぞれ6.81および6.47%であった。高温および低温状態の実験値と解析値の差は、それぞれ10及び2%であった。本結果より、ここで用いた解析方法によりAVRの制御棒価値を十分正確に予測でき、更に小型高温ガス炉の反射体制御棒の核設計に使用できることが明かとなった。
村田 勲; 山下 清信; 丸山 創; 藤本 望; 新藤 隆一; 数土 幸夫
JAERI-M 91-165, 71 Pages, 1991/10
HTTRは原子炉出口温度が950Cと高く、このためスクラムに伴う原子炉停止においては、制御棒の高温における繰り返し使用による寿命の低下を避けるため、まず反射体領域の制御棒を挿入して原子炉を未臨界にし、ついで炉心温度が所定の温度(原子炉出口温度が750C)に下がるのを待って、あるいは所定の時間(2400秒)をおいて燃料領域へ制御棒を挿入して常温で未臨界を維持する制御棒2段階挿入方式を採用している。本報告では、2段階挿入方式を用いたスクラム時において燃料領域の制御棒が挿入されるまでの間、原子炉を未臨界に維持できることの確認を行った。この結果、もっとも厳しい条件となる原子炉出口温度950Cからのスクラム時でも0.7%k/k(制御棒1対のスタックを考慮した場合)の炉停止余裕を確保できることがわかった。
西口 磯春; 橘 幸男; 元木 保男; 塩沢 周策
JAERI-M 90-152, 31 Pages, 1990/09
HTTRにおいては、その冷却材温度が最高約950Cとなり、軽水炉等と比較して高温で使用されるため、特に制御棒被覆管等の金属材料部は、その特殊性を考慮した設計を行う必要がある。このため、HTTRにおいては、制御棒を対象とする設計方針案を策定し、それに従って設計を進めている。具体的には制御棒被覆管、制御棒連結棒の制御棒金属材料部を対象とし、その構造健全性の評価法を定めている。本資料は、その基本的考え方についてまとめたものである。
山下 清信; 新藤 隆一; 村田 勲
The Safety,Status and Future of Non-Commercial Reactors and Irradiation Facilities,Vol. 1, p.350 - 358, 1990/09
本発表は、高温工学試験研究炉の核設計計算用コードシステムの内容を説明し、本コードシステムが十分な計算精度を有することを明らかにするものである。本コードシステムの計算精度評価には、VHTRCの実験データの解析を行なった。この解析より実効増倍率、制御棒反応度価値、反応度調整材反応度価値、出力分布に関する本コードシステムの評価誤差は、各々1%k、2.6%、0.6%及び2.9%であることが明らかとなった。
馬場 信一; 遠藤 泰一; 染谷 博之; 倉沢 利昌; 田中 勲
JAERI-M 86-117, 78 Pages, 1986/08
本報告は、日本原子力研究所が開発研究を進めている高温ガス実験炉の制御棒被覆管材料と中性子吸収体とのキャプセル照射下両立性の予備評価及びキャプセルの設計について述べたものである。予備評価は三項目について行なった。:1)インコロイ800H合金と水酸化リチウムを添加した黒鉛炭化ホウ素混合粉末との間における同合金の侵食反応について調べた。2)インコロイ800H及びハステロイXRの両合金が黒鉛炭化ホウ素混合燒結体と反応後の室温短時間引張強度特性を測定すると共に、破壊モードなどについて調べた。3)インコロイ800H及びハステロイXRの両合金と黒鉛炭化ホウ素混合燒結体とが、実験炉の過渡条件の下(1050C1時間)では どのような挙動を示すのかを調べた。これらの試験の結果、水酸化リチウム添加によりインコロイ800H合金の侵食反応速度係数は加速される事が判明した。インコロイ800HおよびハレステロイXRの両合金の機械的性質への影響は、引張り強さと延性は両合金ともに反応温度850Cを越えた付近から低下したが、耐力については ほとんど影響が見られなかった。
苫米地 顕; 藤沢 登; 飯田 浩正; 杉原 正芳; 関 昌弘; 本多 力*; 笠井 雅夫*; 沢田 芳夫*; 小林 武司*; 伊藤 裕*; et al.
JAERI-M 85-083, 403 Pages, 1985/07
この報告書はIAEA主催のINTORワークショップ、フェーズIIA、パート2の日本のナショナル・レポートの第XI、XII、XIII章に相当するものである。本フューズでは、幾つかの重要技術課題の検討及び科学的、技術的データベースの評価を行った。その結果INTORの設計をアップグレードするための修正が必要となった。主要な修正点は、プラズマのべー夕値、運転シナリオ、炉寸法の縮少、中性子フルーエンス、トリチウム生産ブランケット、プラズマ位置制御コイルの組込みに関するものである。上記の章に於いて炉概念修正の経緯及び修正後の設計概要について述べる。
岩崎 淳一*; 鶴田 晴通; 市川 博喜
JAERI-M 85-062, 121 Pages, 1985/05
JRR-3は、20%濃縮U・Al-Al板状燃料を用いた、熱出力20MWの軽水減速冷却プール型炉に改造される。この炉心の核設計の内容は、既にJAERI-Mレポート等にまとめられ、報告されている。しかし、これらの報告書に記載し得なかった有用な計算結果もなお多く残っている。本報告書には、それらのうちで将来の運転管理等に役立つと考えられる下記の項目について記述した。(1)燃料(燃料要素の反応度価値、他)(2)制御棒(制御棒の反応度価値、他)(3)反射体(反射体中の照射物による中性子束分布の歪、他)(4)反応度(ペリオド-反応度換算プログラム、他)(5)中性子束(中性子スペクトル、他)
高野 誠; 土井 猛*; 平野 光将; 新藤 隆一
JAERI-M 9942, 60 Pages, 1982/02
多目的高温ガス実験炉の核設計法の検証を目的として半均質臨界実験装置(SHE)で行われた、臨界時および制御棒挿入時の即発中性子減衰定数測定の解析を、SHE-14の体系に対し行った。解析では、DELIGHT-5およびTWOTRAN-IIを用いて、それぞれ中性子スペクトルおよび即発中性子減衰定数を計算した。解析は、各種のR-O形状モデルおよびX-Y形状モデルを用いて行い、さらに補正計算も行った。解析により得られた、即発中性子減衰定数は、臨界時で-4.38%、制御棒挿入時で+-2%程度の実験値との相違を示した。これより、制御棒挿入時の即発中性子減衰定数解析法および使用した計算コードの妥当性が示された。
土井 猛; 高野 誠; 平野 光将; 新藤 隆一
JAERI-M 9911, 32 Pages, 1982/02
濃縮ウラン装荷・黒鉛減速臨界集合体SHEにおける実験のうち、SHE-8炉心を対象に実験用制御棒の反応度価値と、臨界時即発中性子減衰定数の解析を行ない、実験値と比較・検討した。解析では、中性子スペクトル計算に高温ガス炉格子燃焼計算コードDELIGHT-5を、また炉心の中性子減衰定数の算出には2次元輸送計算コードTWOTRAN-2を用いるものとし、輸送近似と出来る限り厳密な空間モデルを採用した18群S6PO計算を行なった。解析の結果、制御棒反応度価値および臨界時即発中性子減衰定数とも5%程度の誤差範囲で実験値と一致し、使用した計算コード、核データおよび計算手法がほぼ妥当なものであることが確認された。
大村 博志*
JAERI-M 9433, 109 Pages, 1981/04
燃料体に2本を対として挿入される制御棒の反応度価値を、相互干渉効果も含めて、精度良く評価するモデルを得るための検討を行った。単位格子に対し、Sn法、モンテカルロ法など数種の輸送計算コードを用い、使用する群定数や燃料体および制御棒の形状などのモデル化が実行増倍率におよぼす影響について調べた。また、後備停止系が入った場合も含め、反応度制御素子間の干渉効果を定量的に検討した。さらに、これらの結果を踏まえ、炉心計算のための断面積均質化法を制御棒挿入燃料体に対し検討した。その結果、制御棒間の干渉効果のため、従来の中性子束を重みとする平均化のみでは反応度価値を過大に評価し、補正を要することが示された。なお、モンテカルロ計算によれば、制御棒および後備停止系の挿入孔内に中性子ストリーミングが存在し、これによる反応度の減少は、格子計算によるものではあるが、1%k/k程度であることもわかった。
新藤 隆一; 平野 光将; 深井 佑造*; 長浜 文夫*
JAERI-M 8553, 52 Pages, 1979/11
多目的実験炉の炉心では2本の制御棒が対配置されるが、このような場合、制御棒の反応度価値の評価には対となる制御棒間の相互干渉効果のため高度の解析手法が必要になることから本コードが開発された。本コードは双子型に制御棒が配置された制御棒領域とその周囲の均質な燃料領域とからなる格子系を対象とするもので、中性子輸送は制御棒領域では衝突確率法で、外周の燃料領域では拡散近似で扱われる。本コードはこれまで多目的実験炉の炉心設計の一環として、双子型制御棒体系における配置効果の検討に使用されてきている。
安野 武彦; 宮本 喜晟; 三竹 晋; 新藤 隆一; 荒井 長利; 江崎 正弘; 平野 光将; 鈴木 勝男; 鈴木 邦彦; 佐藤 治
JAERI-M 8399, 253 Pages, 1979/08
第1次概念設計において設計されたMark-III炉心は、現在まで実験炉の基本炉心として位置づけられてきた。しかし、このMark-III炉心設定以後も主として安全上の余裕増加や運転上の余裕増加を目標に、燃料装荷方式や制御棒引抜き手順の改善の検討が行われた。その結果、Mark-III炉心は炉心核熱設計における前提条件に大巾な変更の必要が生じないならば、実験炉の炉心として所定の性能を達しうるものであることが明らかになった。同時に、これらの検討を通して、(1)妥当な炉心設計上の指針・基準の確立、(2)燃料装荷法に対する燃料管理、誤装荷に関する対策および運転管理などの面からの要求の明確化、(3)設計手法の精度確認と改善の方策、などの必要性も明らかにした。
平野 光将; 新藤 隆一; 渡部 隆*; 石黒 興和*; 斉藤 宣弘*; 倉重 哲雄*
JAERI-M 8293, 101 Pages, 1979/06
Mark-III炉心設計では、Mark-II炉心での残された主要課題である(1)レイノルズ数の向上、(2)炉停止余裕の確保、(3)炉外計測に必要な中性子束レベルの達成、(4)構造設計との整合、などの解決が主な目標とされた。その結果、なお炉停止余裕などのいくつかの特性において余裕は必ずしも大きいとはいえないが、第1次概念設計当初に設定された炉心設計指針・基準を満足する炉心Mark-IIIが実現できた。本報告書は、このMark-III炉心の核設計及び炉心核特性の詳細をまとめたものである。なお、本設計研究を通して、中空型燃料棒を装填したピン・イン・ブロック型燃料体により構成される実験炉炉心の設計限界を、ほぼ探り得たといえよう。
熊原 忠士; 猪俣 新次; 小沢 皓雄; 大内 勲; 佐藤 孝雄
JAERI-M 6003, 68 Pages, 1975/03
CAMACは電子計算機を用いるデータ処理装置のインタフェイス・ユニットに関する国際規格である。この規格は、種々のメーカで製作されたインタフェイス・ユニット間の互換性を保つために、必要となる機械的構造や信号の標準を規定したものである。ここではCAMACユニットの使用や設計にあたって、このCAMAC規格を理解しやすい形で整理しておく必要が生じ、本書をまとめたものである。この原文はEURATOM REPORTのEUR-4100e(1972)「CAMAC-A Modular Instrumentation Sysytem For Data Handling-Revised Description and Specification」である。